学習エンジンがうなりを上げているチームの作り方
コンバンハ、千葉(幸)です。
先日開催された「AWS活用人材が育つ学習エンジンの育て方」というウェビナーで、「学習エンジンがうなりを上げているチームの作り方」というタイトルで登壇しました。
わたしはアソシエイトレベルのメンバーが集まるチームのマネージャーとして活動しています。まさにメンバーはみな学習エンジンをブンブンふかしながら日々を過ごしています。
どうしたらそういったチームができるんだろう?と考えたところ「元々そういった人達が集まっているから」で思考が終わりそうになったのですが、それでは元も子もないので、もう少し考えてみることにしました。
登壇資料
学習エンジンとは何か
文脈によって意味が変わる部分もあるかと思いますが、このセッションでは「自発的 かつ 楽しみながら 学習できるマインドおよびそのシステム」としました。
マインドだけでもシステムだけでもなく、その両方が必要なのではと考えました。
学習エンジンを構成する要素
「エンジン」というくらいなので、それを動かすためには「エンジンそのもの」と「それを動かす燃料」が必要です。ここでは、前者を「学習サイクル」、後者を「モチベーション」に当てこんで考えてみました。
それぞれ「システム」と「マインド」に対応します。
学習サイクルの構成要素
学習サイクルは以下の繰り返しである、としました。
- インプット
- 実践
- アウトプット
それぞれの内訳の例は以下です。例としていくつか挙げているだけなので、これらがすべてではありません。
インプット
- 公式ドキュメントを読む
- トレーニングに参加する
- 勉強会に参加する
- 資格勉強をする
- 案件のドキュメントを読む
実践
- 手を動かす
- やってみる
- 検証する
- 設計してみる
アウトプット
- ブログを書く
- 資格取得する
- 社内Wikiにまとめる
- 勉強会を開催する
- 誰かに教える
- 案件対応の成果
学習サイクルを回すためのモチベーション
モチベーションには外発的なものと内発的なものがあります。
外発的モチベーション
ノルマ、強制、報酬、評価、奨励、感謝など
内発的モチベーション
興味、技術が好き、楽しい、探究心など
継続的に学習サイクルを回し続けることを考えると、外的要因に左右されずに湧き続けられる内発的モチベーションの方が重要度が高いです。とはいえ、外発的モチベーションをきっかけにやっていくうちに内発的モチベーションに変換されることもあるので、外発的なものも重要です。
学習サイクルを回していくことで楽しみを感じ、内発的モチベーションを生み出せるようになれば怖いものなしです。
アウトプットは個人に閉じない
学習エンジンをチームに波及させることを考えた時、軸となるのはアウトプットです。
アウトプットは他の要素と異なり、他者に影響を与えられます。
AさんのアウトプットがBさんのインプットを助けたり、モチベーションを呼び起こすといった効果が期待できます。各メンバーがアウトプットを行えば、一方向ではない相乗効果が生まれます。
アウトプットはチームに閉じない
もちろんアウトプットの種類によりますが、アウトプットした内容は広範囲に波及します。
わかりやすくブログで考えると、社外の人の目にも止まります。会ったこともない・名前も知らない誰かの学習エンジンに影響を与えているかもしれません。さらに、情報や人材が集まりやすいという観点もあります。
冒頭で「元々そういった(学習エンジンを持った)人達が集まっているから」という話をしましたが、この要因として最も大きいのは弊社のブログの存在です。
- メンバーの学習サイクルの一環としてブログがアウトプットされる
- それを見た誰かが弊社に魅力を感じてくれて応募してくれる
- 新たにメンバーとなり、相互に影響を与えながらアウトプットする
- ……
というサイクルがうまく回っている気がします。
まとめ
学習エンジンを学習サイクルとモチベーションに分けて考えてみました。
個人で学習エンジンを身につけたいと考えている方、チームに波及させたいと考えている方は、上記の要素を現状に当てはめてみて何が足りていないかを考えてみると捗るかもしれません。
終わりに
「学習エンジンがうなりを上げているチームの作り方」という登壇内容のご紹介でした。改めて考えると、自分のチームで学習エンジンが回っている要素は以下になるかと思います。
- アウトプットを通じた学習エンジンのある人材の獲得
- モチベーションの向上
- 技術を楽しめるマインド
- 同レベルのメンバー同士の活動
- お互いに奨励する文化
- 機会の創出
- 案件の機会
- 社内勉強会
- 資格取得補助
- 個人ごとの検証環境の提供
- 業務内でのブログ執筆
- メンバー同士のQAの場
やはりアウトプットが軸になっているな、というのが再発見です。
組織の文化・制度等によって実現可否が左右される部分が多いかと思いますので、取捨選択のうえ取り入れていただければと思います。
なんらかご参考になれば幸いです。
以上、 チバユキ (@batchicchi) がお送りしました。